田んぼの再生と冬季湛水

年齢と体力的に、おじいちゃんが田んぼの仕事が難しくなってきたことと、親の体調がすぐれないことが重なって、いくつかの田んぼをお休みしていました。

一年放置しただけで、草がボーボー。このままだと森に帰ってしまいそうなので、秋から少しずつ、田んぼに戻す作業を進めてきました。

田んぼの再生

二枚の田んぼを再生させます。

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写真は草刈り後のものですが、雑草が生えまくった田んぼをひたすら草刈機で刈り、草を避けて、トラクターで耕しました。

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機械の力は偉大です。

冬水たんぼ

以前、養老孟司さんの本で読んだ、農薬を使わずにお米を育てられる「冬期湛水」と言う方法に興味がありました。この方法は、稲刈り後の田んぼに水を入れることで、イトミミズなどが繁殖し、自然とお米作りに適した環境が出来るというものです。

興味はあったものの、私自身が素人だし、慣行栽培を続けている田舎の田んぼをいきなり任せてもらえるはずもないので、普段はお手伝いだけをしていました。去年から、私自身がやる機会が増えてきたので、挑戦してみることにしました。

実践者のもとへ

9月の末に友人の紹介で、三次市で冬期湛水を実践している、形川さんのところへ遊びにいきました。

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「農のあるくらし」を実践されている姿は、とても素敵で見習いたいなと感じました。

いくつかの本を紹介していただいたので、早速購入して読みました。

なりさん、ありがとうございます。

田んぼへの水入

田んぼに水を入れるとなると、水の管理がとても大切になってきます。一般的には、集落で水路の管理をしていたりするので、思い立ってやりたいと思っても、冬場に水路に水が流れていないということも多いと思います。

幸い、今回再生する田んぼは、横に沢が流れていて、水を自己管理できる環境にあります。

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沢に土嚢袋で簡易的な堰をつくって、取水ホースを設置しました。

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ひとまず、田んぼに水が入りました。雨が降ったりすると、土嚢袋が流れたり、ホースが外れたりすることがあるみたいなので、もう少し頑丈な堰を作る必要があるかもしれません。

いつも相談に乗ってくれているおっちゃん(おじいちゃんの弟)もやったことがない方法なので、手探りの作業が続きそうです。

取り組みたいと思った経緯

農薬等を使う慣行栽培は、一般的に行われている方法です。

機械や農薬の効率化のおかげで、作業量が大幅に削減されています。それなしでは、現実的に米作りができないという現状があるのだと思います。

ですが、殺虫剤や除草剤は、虫や植物、人間にとって、体に良いものではないのも事実でしょう。実際に、おっちゃんも、父のいとこも、父も、目の病気を患っています。

因果関係は不明ですが。

「使わないで済むなら使いたくないな」という思いが、長年僕の中にありました。

この方法が実現可能ならば、作る人にとっても食べる人にとっても、安全なお米が出来るのではないでしょうか。

 

試行錯誤の日々が続きそうです。